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映画ジャーナル<ビーグル・ザ・ムービー>

【映画】『ホームズマン/The Homesman(原題)』レビュー

The Homesman quad

■ストーリー、後半■ ※ネタバレあり

狂ってしまった女たちを連れて行くために家々を回っていくメアリーは、友人だったはずの女たちが狂って自分を認識できなくなっている姿に衝撃を受ける。自傷を繰り返すものや、他人に攻撃的なるものなど、彼女たちを荷馬車に縄で繋がなければならなかった。

出発してからほどなくしてメアリーはこの旅が想像以上に過酷であることに気がつく。女たちは一人ではなにも出来ず、目も離すことができない。それでも彼女は献身的に彼女たちのケアを続ける。

道中、突如前方にインディアンの集団が現れる。威嚇するような彼らの姿に圧倒されながら銃を構えるメアリーだったが、ブリッグスはそれを制止し、自分が乗ってきた馬を彼らに差し出すことで難を逃れる。

そしてある日、ふたりが薪を探しにいっている間に、3人の女のうちまだ若いひとりが何者かに連れ去られてしまう。追跡を開始したブリッグスは、自分と似たような放浪者が女を連れているのを発見。彼女を取り戻すために格闘となるも、突然狂っているはずの女がその男の頭を銃で撃ち抜く。ブリッグスは彼女に助けられるかたちになった。

その後も、厳しい旅を続く。中西部の冬は厳しく、時には道中に捨てられている遺体から毛布を奪わねばならないほど。しかしメアリーとブリッグスは徐々に打ち解け互いを信頼するようになってくる。これまでメアリーが一手に引き受けてきた女たちのケアにもブリッグスは参加するようになる。

ある夜、メアリーはブリッグスにこの旅が終わったら、ネブラスカの自分の家でともに過ごさないか、と提案する。この申し出をブリッグスは当惑しながらも、自分は農民ではないと拒否する。それでもメアリーは説得を続け、最終的には裸になってブリッグスの毛布に潜り込む。そしてその夜、ブリッグスとメアリーは結ばれる。

翌朝、目を覚ましたブリッグスは近くにメアリーがいないことを不審に思う。近くを探すと、彼女は首を吊っていた。彼女は全てに絶望したのだった。

それを目の当たりにしたブリッグスは、何も知らず感じずに相変わらずな女たちに「メアリーがこうなったのも全部、おまえらのせいだ。狂ったお前らが悪いんだ!」と責めたてる。そしてブリッグスが彼女たちをおいて、メアリーの残した金を自分の懐に入れ、ひとり旅立とうとするも、女たちはブリッグスを追って川を渡ろうとし流されてしまう。ブリッグスは彼女たちを見捨てることは出来ず、メアリーの意思を継ぎ、彼女たちをひとりで届けることを決意する。

そして長い旅路の末にブリッグスはアイオワに辿り着く。牧師の妻に3人を引き渡したブリッグスは、メアリーの金で服を買い替え、そしてメアリーのための墓標をあつらえる。また宿屋で働く若い女に靴をプレゼントし、求婚するも断れる。そして全てが空しくなったブリッグスは再び川を渡ってアイオワを出る。その船の中、酔ったまま踊り狂う。メアリーのために作った墓標が邪魔物と間違われ川に捨てられているのにも気がつかず、ブリッグスは対岸に向けて発砲しながら、ただただ踊っていた。

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トミー・リー・ジョーンズ監督、主演作『ホームズマン/The Homesman(原題)』のネタバレありのレビューでした。本作にはトミー・リーとヒラリー・スワンク以外にも、ミランダ・オットー、ウィリアム・フィクナー、ジェームズ・スペイダー、ヘイリー・スタインフェルド、そしてメリル・ストリープなど豪華出演陣が揃っていますが、やはりヒラリー・スワンクの存在感が際立っていました。また本作はリュック・ベッソンの「ヨーロッパ・コープ」製作です。このミスマッチ感はなかなかないです。

なお本作はグレンドン・スワースアウトの小説の映画化作品ですが、原作は邦訳されていない模様。今年のカンヌ映画祭のコンペ作品にも選ばれただけあって、深く考えさせられる秀作でした。そしてトミー・リー・ジョーンズの映画人としての凄みも感じることが出来る作品ですので、是非ご覧になってください。そして翻って現代にこの映画と似たようなことが起きていないか、確かめてみてください。おすすめです。

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