映画レビュー|『アンフィニッシュド・ビジネス』-内容はさておきドイツはすごい!

Unfinished business jpg

会社から追い出された冴えない3人の男が新しいビジネスの契約奪取のためにヨーロッパへ出張に行くことから巻き起こる大騒動を描いたコメディ『アンフィニッシュド・ビジネス(原題)/Unfinished Business』のレビューです。出演はヴィンス・ヴォーン、トム・ウィルキンソン、デイブ・フランコ、そしてニック・フロストなど。監督は『人生、ブラボー!』のケン・スコット。

『アンフィニッシュド・ビジネス/Unfinished Business』

全米公開2015年3月6日/日本公開未定/アメリカ映画/91分

監督:ケン・スコット

脚本:スティーブン・コンラッド

出演:ヴィンス・ヴォーン、トム・ウィルキンソン、デイブ・フランコ、シエナ・ミラー、ニック・フロスト他

あらすじ(ネタバレなし)

ダン(ヴィンス・ヴォーン)は二人の子を持つサラリーマン。学校でいじめにあっている子供のためにも私学に通わせてやりたいところだが、強気な女上司チャック(シエナ・ミラー)と衝突してしまい会社を辞めることに。その際に新しい会社を立ち上げ、同じく高齢を理由に会社から追い出されたティム(トム・ウィルキンソン)と、たまたまそこに居合わせた青年マイク・パンケーキ(デイブ・フランコ)を部下に迎える。

そして大型の契約を勝ち取るために、チャックと競合する契約相手のいるドイツへと3人は出張する。

自分の子供の手本となりたいと思いつつ空回りばかりのダン。長年連れ添った妻と離婚を考えておりその慰謝料を稼ぐ必要があるティム。そして真面目な性格ながらも頭が弱く空気の読めなず、変な苗字のせいで笑い者になってばかりのマイク。

年齢も立場も違う3人は文化的にもアメリカはまったく違うドイツで、本当に大切なものを知ることになる。

レビュー

映画の内容はさておき、ドイツでラッキーホールってスゲーな!:

えー、最初にお断りすると、この映画、後半から一気につまらなくなります。はい、そうです。後半につまらなくなるということで映画全体の印象がつまらなくなっています。しかも前半部に行われる主要人物それぞれの個性や思惑の違いがなかなか上手く描かれており、実際に笑いどころもしっかりとあって、期待させてくれ分、終盤になってからの御都合主義と説教臭さが鼻につきます。印象としては『ハングオーバー』のドタバタに『LIFE!』の人生論を加えた感じですが、脚本段階でその異質な両者をまったく調整できていないのです。素材は良いのでやり方次第では上手くいったのかもしれませんが、本作に限って言えば失敗しているのです。

と批評っぽいことはここまでで、作品の質とは無関係の部分について紹介します。

本作はそれぞれに問題を抱える3人の男が、理由は違えど同じ目的のために悪戦苦闘するという内容。ほとんどそれだけで説明が可能な中身だと思うが、舞台のほとんどがドイツということで、その描写の細部には笑いどころが詰まっていた。海外での大口の契約を狙う3人を手助けする役としてサイモン・ペグとのタッグでおなじみのニック・フロストが登場するのだが、彼はハードゲイという設定で、あるバーで壁からち◯ぽを突き出したりする。そう、ラッキーホール状態なのだ。3人のドイツ出張は、オクトーバーフェスやG8サミット、そしてゲイパレードと重なることで騒動は加速するのだが、このゲイパレードを巡る描写や、他にもドイツのサウナ(男女混浴!!!)、反G8サミットの抗議活動など、どこまでがドイツの真実なのかはわからないのだが、とにかくスゴイ。よくわからないが、とにかく行ってみたくなるのだ。

ということで本作には男女問わず大事なところがかなり露出されるも、たぶん偽物を使っていると思うのでOKなのだろう。しかしおっぱいはポロリしまくる。しかもぽろりしたところで屁とも思わない進歩的ドイツ人たち。アメリカから出張にきた彼らはそれを見て思わず、「見ろ!ここにもあそこにもおっぱいだ!!しかも、近づいてくるぞ、おっぱいが!!」とアタフタする感じとかは妙にリアルで笑える。それでも本作は下品という感じでもなく、毒のあるギャグも、自分の奥さんを自動販売機似と評する老人や、正方形と長方形の違いがわからない頭の弱い青年いじりくらいで落ち着いたものだ。その点で本作は振り切れていない。

笑いどころはしっかりと用意されており、それはほとんどが俳優陣の体を張った頑張りのためだ。特に頭の弱い青年を演じたデイブ・フランコは素晴らしい。顔はいいけど頭が悪い、という実はなかなか難しい役を恥ずかしげもなく演じきっていた。特に「手押し車」に関するギャグはかなりヒドくて評価したい。お兄さんの作られたバカさとは違って、本当にこいつバカなんじゃないのか、と思わせる説得力があった。

一方で脚本はほんとうにダメだった。特にこの手の作品で友情を描くのはいいが、そこに人生論まで語られると一気に説教ぽさが溢れ出し、「そんなことを聞きたいわけじゃない」と心の叫びが思わず漏れそうになる。前半の『ハングオーバー』的なノリは悪くなく、またドイツでの異文化体験でもしっかりと笑わせてくれたのだから、その線で最後まで行くべきだった。それがいじめ問題を真面目に語ったり、マラソンしたり、人生の大事なことに気がついたりと「そうじゃない感」が終盤に一気に登場する。これでは作品への印象はよくなるはずがない。「終わりがダメならすべてダメ」というのは映画の評価作法において公平ではないのかもしれないが、コメディ映画では笑顔でクレジットを迎えたいというのは一般的な願いだろう。

それでも物語中盤には笑いどころはしっかりと用意されているし、ドタバタ旅行記としてはなかなか楽しめる。アメリカ人によるドイツ珍道中として見る限りは、損はない作品かもしれない。とにかくドイツとは本当にあんな感じなのか至急に調査する必要はある。

[pc]

<スポンサーリンク>

[/pc] [sp]

<スポンサーリンク>

[/sp]

ということでヴィンス・ヴォーン主演の『アンフィニッシュド・ビジネス/Unfinished Business』のレビューでした。日本公開は絶対ないに5000点です。でもDVDで観る分にはなかなか悪くないコメディだと思います。ヴィンス・ヴォーン、デイブ・フランコ、そしてニック・フロストのファンの方にはおすすめできるかも。それにしてもしばらく見ないうちでニック・フロストがさらに太っていたことが心配です。もうかわいいデブではなく、病気が心配なレベルになっているような、、、。まあ、そんな感じなので興味のあるかたはぜひDVDでご覧ください。以上。

unfinished-business-jpg.jpg

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です