現在市販されているカメラのシャッタースピードは通常1/3200秒ほど。ニコンのフラッグシップ機D4でも1/8000秒となっています。
今回紹介する、核爆発の瞬間を捕らえた画像はカメラの常識を完全に逸脱した1/100,000,000秒という恐ろしいスペックです。しかも撮影が行われたのは1952年。
▼タワー上部に置かれた核弾頭の爆発を捉えた画像▼
この撮影とカメラの開発を行ったのはハロルド・ユージン・エジャートン。彼はMITで教授を務めていた経験もある工学博士で、マルチフラッシュ撮影によって弾丸がリンゴに当たる瞬間などを写真に収めてきた人物です。
またこの核爆発の撮影ではシャッタースピード以外にも、7マイルつまり10キロ以上離れた場所から撮影していたりと何かと規格外です。しかし1億分の1というシャッタースピードが示しているのは、その被写体の露光量の激しさです。核爆発のエネルギーはやはり尋常ではないのです。
なお当時のカメラが採用していた機械式シャッターでは実現不可能なスピードのため、磁場シャッターという特殊な構造が採用されている。
▼Rapatronic Camera▼
撮影に使われたカメラは「Rapatronic Camera」と呼ばれ、ハロルド・ユージン・エジャートンによって開発されたもの。
カメラのスゴさもさることながら、やはり核爆発の瞬間の画像には絶句してしまいます。オッペンハイマーの言葉にもあるようにやはり核とは死神に他ならないでしょうが、それでもその死神の姿に神秘的なまでの魅力を感じずにはいられません。
まさにビックバンのイメージそのものだと思いました。
[ad#ad-pc]
参照記事:Peta Pixel
コメント