デヴィッド・フィンチャー特注のREDシネマカメラが公開!
映画監督のなかでも取り分け映像の質に強いこだわりをもつデヴィッド・フィンチャーは普通はCGで表現しないようなシーンでCGを使ったり、手ぶれを可能な限り排除するために膨大な映像データの端のみをトリミングしたりと、尋常ではない撮影方法を駆使する映像作家としても知られています。
そんな彼が近年愛用するシネマカメラは決まってRED社のデジタルカメラで、『ゴーン・ガール』ではとうとう6K解像度カメラが採用され、そのマスターデータの画質再現を一般的なハードが可能にするにはまだまだ時間が必要なほどです。
そして現在デヴィッド・フィンチャーがNetflixのオリジナルドラマとして撮影中の『Mindhunter』ではフィンチャー専用のシネマカメラをRED社が用意しており、その名は「ゼノモーフ」であることがCINEMA5Dからの情報で明らかになりました。もちろんこの「ゼノモーフ」とはフィンチャー監督にとって初長編監督品となった『エイリアン3』にも登場したエイリアンのことで、フィンチャーにとってデビュー作でありながらトラブル続きでストレスの塊のような『エイリアン3』から名前を拝借するとはなかなか挑戦的なネーミングです。
カメラ自体のデザインもエイリアンの頭部からインスパイアされたとのことです。
これまでのシネマカメラの多くが「いつでも使える全部込み」を売りにしていたのと反対にRED社のカメラはモジュラー形式と言われ、ファンダーやインターフェイスなど必要なパーツをレゴのように組み合わせていくトレンドを生み出したのですが、この「ゼノモーフ」は例外的にフィンチャー仕様の一体化カメラとなっているようです。
ちなみに画像のカメラに付いているレンズはライカの29mmシネマレンズで、昨年6本の単焦点レンズセットを10万ドル(1100万円!)で売りだしたブツのなかの一本だと思われます。バラで買っても200万円は下らないでしょう。
フィンチャー専用「ゼノモーフ」は6Kセンサーや7インチの液晶パネルやレンズ・モーター・コントロールなど撮影に必要なパーツは一通り一体化されており、これなら別に特注じゃなくてもいいじゃないか、と思っていたら複数の秘密機能が備えられているそうで、おそらくはRED社の開発も兼ねているのだと思います。
ですので非売品です。どれほど嫌味な金持ちでもコイツを買うことはできません。ざまーです。
現在撮影中のデヴィッド・フィンチャー監督のNetfilxドラマ『Mindhunter』は2017年から放映開始予定。原作は『FBIマインド・ハンター』で、伝説的なFBIのプロファイラー、ジョン・ダグラスの体験を元にして描かれた作品です。ジョン・ダグラスとはトマス・ハリスの小説で映画化やドラマ化もされる『羊たちの沈黙』や『ハンニバル』に登場するジャック・クロフォード捜査官のモデルになった人物でもあります。
『アナと雪の女王』にクリストフ役で声優として出演したジョナサン・グロフが出演予定。フィンチャーはファースト・エピソードを監督し、シャーリーズ・セロンとともにプロデュースも兼ねることになっている。
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参照:www.cinema5d.com/david-finchers-custom-red-xenomorph-for-netflixs-mindhunter/
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