高度一万メートルの上空で5時間もの間、気圧調整も温度調整もなしで人は生きていられるだろうか?
この問いに果敢に挑んだのはカリフォルニアの16歳になる少年。ハワイの空港の滑走路をふらついている時に発見された彼は、なんとカリフォルニアのサンノゼ空港からボーイング767に乗って飛来していた。それも一般の乗客としてではなく、機体のタイヤ格納庫に忍び込む形でカリフォルニアからハワイまで飛行して来たのだった。
つまり彼は高度一万メートルがもたらす気圧と低音と低酸素のなか5時間のフライトに耐えていたのだ。もっとも彼は飛行中のことは何も覚えていないという。
この人騒がせでありながらも根性のすわった少年はカリフォルニアに住んでおり、家族と口論になったため家出中であることがその後に確認された。まあ、経緯はとにかく、生きていること自体が奇跡のようなものだ。彼はパスポートさえ持っていなかった。
ただこの事件は考えようによっては非常に危うい。パスポートも持っていない人間が空港の滑走路に忍び込んで、飛行機のタイヤ格納庫に紛れ込んで、そのままフライトすることができたのだ。もし彼がただの家で少年ではなく、ちょうど一年前におきたボストンマラソン・テロの犯人のようなテロリストだったなら、大惨事になっているところだ。事態を重く見た当局はFBIをサンホセの空港に派遣しセキュリティーのチェックに当たっているという。当然のことだ。
なお、少年は児童保護施設に預けられ、何の罪にも問われていない。
ナイジェリアでも同様に少年が飛行機の格納庫に隠れていて無事だったことがあるが、その時は35分間の飛行で、高度も7500メートルほどだった。またアメリカでは2010年にシャーロット発ボストン行きの飛行機に隠れていた少年が死亡している。常識的に考えて人が生きていられる状況ではない。
とにかく無事で何よりだった。
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参照記事;FOX News
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