アカデミー賞前哨戦となる2016年のナショナル・ボード・オブ・レビュー(米国映画批評会議賞)を制したのはケイシー・アフレック主演『マンチェスター・バイ・ザ・シー(原題)/Manchester by the Sea』!
長い歴史を持ちアカデミー賞の前哨戦としても注目されるナショナル・ボード・オブ・レビュー(米国映画批評会議賞)の各賞が発表され、ケイシー・アフレック主演作『マンチェスター・バイ・ザ・シー(原題)/Manchester by the Sea』が並みいる話題作を抑えて最優秀作品賞に選ばれました。
ケネス・ロナーガン監督作、ケイシー・アフレック主演の『マンチェスター・バイ・ザ・シー(原題)/Manchester by the Sea』は今年のサンダンス映画祭でプレミア上映されると絶賛されたことから広く注目される作品でしたが、ナショナル・ボード・オブ・レビューを制するとは、これで今年の賞レースは混沌となってきました。
昨年は『マッドマックス/怒りのデス・ロード』が受賞したナショナル・ボード・オブ・レビューは最高賞の次に10作の優秀作も選ばれる形式で、今年の優秀10作に選ばれたのは『ラ・ラ・ランド』『ハドソン川の奇跡』『最後の追跡』『ヘイル・シーザー!』『メッセージ』『沈黙 -サイレンス-』『Hacksaw Ridge』『Hidden Figures』『Moonlight』『Patriot’s Day』。
この顔ぶれを抑えての最優秀賞ですから、『マンチェスター・バイ・ザ・シー(原題)/Manchester by the Sea』もアカデミー賞への関与は必至と言えます。
主要各賞の受賞者も見てみましょう。
最優秀作品:マンチェスター・バイ・ザ・シー(原題)/Manchester by the Sea
監督賞:バリー・ジェンキンス『Moonlight』
主演男優賞:ケイシー・アフレック『Manchester by the Sea』
主演女優賞:エイミー・アダムズ『メッセージ』
助演男優賞:ジェフ・ブリッジズ『最後の追跡』
助演女優賞:ナオミ・ハリス『Moonlight』
脚本賞:ケネス・ロナーガン『Manchester by the Sea』
脚色賞:ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ『沈黙 -サイレンス-』
最優秀長編アニメ:『Kubo and the Two Strings』
優秀作品:『ラ・ラ・ランド』『ハドソン川の奇跡』『最後の追跡』『ヘイル・シーザー!』『メッセージ』『沈黙 -サイレンス-』『Hacksaw Ridge』『Hidden Figures』『Moonlight』『Patriot’s Day』
ということで『ラ・ラ・ランド』は受賞を逃す結果になりました一方で、『Manchester by the Sea』と『Moonlight』が勢いに乗っています。
そして注目なのが長編アニメ部門で受賞した『Kubo and the Two Strings』です。やっと先日鑑賞しまして、本当に素晴らしい作品でした。アカデミー賞でもディズニーやピクサー作品に割って入る可能性もあります。ちなみに舞台は日本です。
アカデミー賞を正解とする答え合わせではナショナル・ボード・オブ・レビューは決して正解率が高い賞ではないですが、これから本格化する映画賞の流れを左右する重要な賞であることは間違いなく、今回の『Manchester by the Sea』の受賞が賞レース開始の号砲となります。
2016年を代表する傑作に注目です。
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