エジプト神話を題材とした映画『Gods of Egypt』のキャスティングに多様性がないとの理由から、スタジオと監督が謝罪。「多様性に欠けるキャスティングとなったことを謝罪します」
ライオンズゲートと監督が謝罪
映画『Gods of Egypt』はアレックス・プロヤス監督によるエジプト神話を下敷きにしたアクション・ファンタジー。『タイタンの戦い』や『インモータルズ -神々の戦い-』といった、懐かしの聖闘士星矢を彷彿とさせる煌びやかで、剣と魔法な作品となることは先日公開された予告編からでも理解できた。
一方で登場人物のほとんどが白人で、お茶を濁すようにチャドウィック・ボーズマンが配役されているだけのキャスティングに批判があつまり、今回スタジオと監督が正式に謝罪することになった。
キャスティングのプロセスは複雑かつ不安定なものです。しかし今回のキャスティングに関し多様性に欠けていたことは明らかです。我々の決定により不快な思いをされた方々に深くお詫び申します。
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同様の問題はリドリー・スコットの『エクソダス:神と王』でも
2014年公開、リドリー・スコット監督作で旧約聖書の出エジプトを題材とした『エクソダス:神と王』でも配役の白人偏重が強く批判されました。白人ではないモーセをクリスチャン・ベイルが演じ、奴隷となるエジプト人に有色系俳優が演じることが差別的とされた。
この批判に対しリドリー・スコットは、大作映画においては有名俳優を起用しなければ製作できない背景があり致し方なかった、と弁明した。
その対比で今回の素早い謝罪は、映画が公開前ということもあり、なかなか異例といえる。きっとマーケティング上、多感な世代の集客を減らしたくないという思惑もあったのだろうが、リドリー御大が批判者に対して「Get a Life!(批判ばかりせず現実を生きろ!)」と突き放したのとは大きな違いである。
予告編を見る限りは黒人などの有色人種もエキストラとしては相当数出演しているのに主要キャストのほとんどが白人であることで余計に問題視されたのでしょう。
なお『Gods of Egypt』は2016年2月26日に全米公開予定です。
参照:collider.com/gods-of-egypt-director-lionsgate-apologize-whitewashing/
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