これまで恒例行事のように映画化企画が浮上してきたハリウッド実写版『AKIRA』の監督候補リストに『マイティ・ソー バトルロイヤル』タイカ・ワイティティの名前が付け加えられることになりました。
Deadlineの報道では長年『AKIRA』の実写映画化を模索し続けるワーナー・ブラザーズはニュージーランド出身の俊英タイカ・ワイティティ監督に関心を示しているとしています。舞台はネオ東京からニュー・マンハッタンに変えてバイカーギャングのリーダーを中心にした物語設定は継続される見込み。
これまで『ラスト・デイズ・オン・マーズ』のルアイリ・ロビンソン監督や『ロスト・バケーション』ジャウム・コレット=セラ監督などが実際に企画に携わっていたとされますがいずれも頓挫。それ以外にもザ・ヒューズ・ブラザーズやクリストファー・ノーラン、最近ではダニエル・エスピノーサや『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督の名前も挙げられてきましたが、どれもこれも噂レベルで消滅してきました。
そして今回はタイカ・ワイティティ監督が噂されているわけですが、ちょっと正気とは思えません。
タイカ・ワイティティ監督はこれまで『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』や『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』という素晴らしい作品を送り出してきましたが、いずれもコメディ色が強く、しかもかなり個性的なシチュエーションコメディを得意としている監督で、そんな特性と『AKIRA』が混ざるとどんなものが出来上がるのか想像もできません。
一方で実写版『AKIRA』は原作者の大友克洋が脚本を認めなければ進行しないと言われていますが、タイカ・ワイティティ監督のパロディ精神と大友の相性は案外いいものになるかもしれないとも思えてきます。
もうどうにでもなれという感じですね。
いずれにせよハリウッド版『AKIRA』はまだ死んでいません。
俺たちの中に生きています。
それを確認できただけでもよしとしましょう。
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