本サイトBEAGLE the movieが選ぶ2016年映画ベストテンはこれ!
ということで手前味噌な話ですが、2016年に本サイトでレビューを紹介した129作品のなかから選んだベスト10を発表します。毎年同じことを言ってますが、2016年も素晴らしい映画がたくさん公開されました。
なおこのランキングで紹介する作品のなかには日本未公開作品も含まれ、2017年に日本公開もしくはDVDスルーとなる(かもしれない)作品も登場します。あくまで今年、本サイトで紹介した作品のなかから選ぶベスト10ですので、悪しからず。
10.『グランドフィナーレ』、『シング・ストリート 未来へのうた』
いきなり恐縮ですが、どうしても10本に絞ることができず11本になりました。 このパオロ・ソレンティーノ監督の『グランドフィナーレ』とジョン・カーニー監督の『シング・ストリート 未来へのうた』は、かつての素晴らしい過去を生きた老人たちと、いつか素晴らしい過去となるだろう現在を生きる若者たちを描いているという意味でどちらも外すことが出来ません。
「私が私であるために必要な大切な存在を失ってしまった」主人公と、「絶対に失いたくない存在のために戦う」主人公を描いた両作。映画っていいですね。
9.『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(原題)/Hunt for the Wilderpeople』
第9位は日本未公開のニュージーランド映画『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(原題)/Hunt for the Wilderpeople』です。『マイティ・ソー3』のメガホンを託されたタイカ・ワイティティ監督作品ですが、これが最高でした。ピクサーの『カールじいさんの空飛ぶ家』を彷彿とさせる作品で、2016年最高のバディムービーでもあります。
8.『DOPE ドープ!!』
今年は青春映画が豊作だったという印象ですが、そのなかでも『DOPE ドープ!!』のテンションは最高でした。まるで作品そのものが大学受験を目前にした高校生の特異な可能性を描いた「エッセイ」のようになっています。本当にヤバイんです。
7.『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間』
ドン・チードルがジャズの帝王マイルス・デイヴィスに扮した『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間』も最高でした。マイルスへの思い入れ具合によって激賞から激怒までの反応が期待される作品ですが、ぼくはラストに喝采しました。水野晴郎の『シベ超』が最高なのと同じように、ドン・チードルも最高です。ドン・「イタコ」・チードルなんです。最高です。
6.『10 クローバーフィールド・レーン』
こちらも忘れていませんよ。怪獣映画復権のきっかけとなった『クローバーフィールド HAKAISHA』と精神的に繋がった作品。J・J・エイブラムスという「マッドサイエンティスト」の手によって生まれた『10 クローバーフィールド・レーン』は映画のあり方まで変えてしまったのかもしれません。
5.『スティーブ・ジョブズ』
2016年始めの公開だったため埋もれてしまった感もありますがダニー・ボイル監督作『スティーブ・ジョブズ』は「伝記もの」というコンセプトに挑戦しつつ、スクリーンに物語を「再創作」するという映画の原理に忠実な作品でもありました。『トレスポ2』も楽しみです。
4.『Kubo and the Two Strings』
このサイトで誰に頼まれたわけでもないのに、クドイくらい紹介してきたストップモーションアニメ『Kubo and the Two Strings』は期待を超える素晴らしい作品に仕上がっていました。ストップモーションアニメの職人たちが行き着いたのは日本的な美意識であり、「陰と陽」の禅世界でした。『Kubo and the Two Strings』の日本公開実現!を初詣でお願いしようと思っています。
3.『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』
いや、もうね、ただリンクレイターが好きなんです。何なんですか、この青春モラトリアム。みうらじゅん先生は「青春とは、無責任である」という格言を残されてますが、本作に登場する「軽さ」や「素っ気なさ」が絶妙で、とにかく最高でした。もう一生リンクレイターに付いていきます。
2.『シン・ゴジラ』
いろいろあった2016年ですが、一言で言えば『シン・ゴジラ』でしたね。「今年どうだった?」「シン・ゴジラだね」みたいな感じです。本当は1位にしようかとも思ったんですが、『ゴジラ』はまだ終わらないというエールも込めて2位にしました。ありがとうございました。
1.『ミッドナイト・スペシャル』
そして1位に選ばれたのは日本公開が取りやめになりDVDスルーとなることが決定したジェフ・ニコルズ監督作『ミッドナイト・スペシャル』です。1980年生まれ、スピルバーグ育ちの私にとっては、何もかもが特別な作品でした。あの頃、ぼくらが何の疑いもなく夢見た「光」の正体とは? ジェフ・ニコルズ作品に外れなしの法則はまだまだ続きそうです。
ということで2016年ベストテンの紹介でした。このリストでも分かるように、私はどうやらスーパーヒーロー映画に少し食傷気味のようで、オリジナル作品を望んでいることに気がつきました。もちろん『スター・ウォーズ』もマーベルもDCも大好きなんですが、思いがけないオリジナル作品に出会った時の感動は格別です。
2017年もそんな感動を求めてひたすら映画を観るつもりですので、お付き合いくだされば幸いです。
ではメリー・クリスマス、そして、よいお年を。
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