【ゴジラ第七作】『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』について

7月25日新作『ゴジラ』公開までに全28作全てを見直すという過酷なマラソン企画第七弾は『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』です。

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『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』1966年公開

監督:福田純

特撮監督:円谷英二、有川貞昌

脚本:関沢新一

出演:宝田明、水野久美、天本英世、平田昭彦ほか

音楽:佐藤勝

・ストーリー ※ネタバレあり

南洋で遭難し行方不明となった兄を探すために上京した良太は、3日間踊り続ける耐久ダンス大会に出場していた二人の大学生と知り合い、彼らの手引きでヨットに忍び込む。しかしそこで金庫破りの強盗犯(宝田明)に出くわしてしまうも、良太は兄を救出するため勝手にヨットを南洋に向けて出航させる。

仕方なく航海するはめになった4人だったが、大嵐のなか出現した巨大ハサミの怪物によってヨットは大破。命からがら4人は南海の孤島に漂着する。そこで奴隷労働のために強制連行されていたモスラの古里インファント島出身のダヨ(水野久美)と出会い、この島は秘密組織『赤イ竹』が支配する爆弾製造所であることを知らされる。

そして5人は途中でバラバラになるも、島からの脱出のために、洞窟の深くに眠っていたゴジラを発見し、雷を利用してゴジラを目覚めさせ、島に囚われている大勢のインファント島の住民を解放しようと画策する。

嵐の夜、とうとうゴジラは目覚める。そして海に出現した巨大エビ・エビラと格闘。圧倒的な強さでエビラは逃走する。

そして赤イ竹の爆撃攻撃もゴジラには通用せず、突然出現した巨大コンドルもゴジラの熱光線で海の藻くずとなっていく。島が完全に破壊される前に、赤イ竹のメンバーは核爆弾の自爆スイッチをオン。爆発までに船で逃げようとするも、途中でエビラによって船ごと真っ二つになる。

そしてはじまったゴジラとエビラの二回戦。またインファント島からは住民の救出のためにモスラが飛来する。刻一刻とせまる爆発までのカウントダウン。ゴジラかエビラか、それともモスラによってインファント島の人々は救われるのか!

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・感想

元々がキングコングとエビラで企画されていたがキングコングの権利を所有するアメリカ側が難色を示したために、ゴジラに置き換えられることになった本作。もうゴジラである必然性はありません。

まず映画の冒頭に登場する耐久ダンス大会がスゴすぎます。優勝者にはヨットがプレゼントさせるという大盤振る舞いよりも、3日間踊り続けるというクレイジーぶりに注目です。

そして本作のメイン怪獣のエビラ。名前から想像するようにエビなんですが、何のひねりもないただのエビです。ただの大きくなったエビなんです。これにはガッカリです。

そしてタイトルにあるモスラは最後に少し登場するだけで基本は寝ています。幼虫から成虫になったモスラですが、住民の危機なんですから起きようよ。

そしてこれが最大のガッカリポイントなんですが、本作ではゴジラは街を壊しません。もちろん島の爆弾施設は壊しますが、やっぱりゴジラには町中で暴れてもらいたいです。元の設定がキングコングだったので仕方ないですが、スケール感に乏しくなってしまいます。またキングコング設定の名残でいうと、ゴジラが人間の女性に興味を持ったり、意気揚々と爆撃機を撃墜したり、加山雄三ばりに鼻をこすったりします。また雷を浴びて目覚めるというのもキングコング設定のままです。

しかしだからと言ってこの映画がつまらない訳ではありません。特に宝田明を中心とするコメディー/アクション調は福田純監督の特徴が出ているし、パロディーとしても対怪獣においては最強の平田昭彦が、まったく怪獣に役に立たないあたりは結構笑えます。また赤イ竹の司令官がゴジラを「革命的怪物」と表現するところも、当時の世相を表しています。あと水野久美が色っぽいです。

ゴジラ映画としては決して誉められた作品ではないが、東宝が色々と悩んでいた時期なんだと分かって観れば優しい気持ちになれますので、オススメです。

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