第45第アメリカ合衆国大統領に選ばれたのはドナルド・トランプ! 反トランプが主流のハリウッドはこの歴史的転換をどう受け止めたのか?
イギリスのEU離脱が決定した時、世界はまだ笑っていられました。イギリス人も持ち前の自虐精神で何とか精神の均衡を保っていました。しかし今回のアメリカ大統領選挙の結果は「イギリスがEUを離脱します」という決定とは比べ物にならないほどの驚愕と絶望を生み出しそうです。
ハリウッドは従来から民主党支持者が多く共和党支持者でも穏健派に限られるという状況で、今回の選挙でも「トランプ支持」を積極的に打ち出したには少数。日本でも知られた「まとも」なハリウッド関係者と言えばクリント・イーストウッドと、アンジェリーナ・ジョリーの父親でオスカー俳優でもあるジョン・ヴォイトくらい。まあ、娘から絶交状態のジョン・ヴォイトがまともかも微妙ですが、それほどハリウッドではヒラリー支持が圧倒的でした。
ということでトランプ大統領誕生が決定的になった今、ハリウッドはどうリアクションしたのか、著名人のツイッターを拾ってみます。
まずはキャプテン・アメリカことクリス・エヴァンズ。キャップもがっかりしてます。
This is an embarrassing night for America. We’ve let a hatemonger lead our great nation. We’ve let a bully set our course. I’m devastated.
— Chris Evans (@ChrisEvans)
アメリカにとって恥ずべき夜となった。俺たちは憎しみを撒き散らす男に偉大な国家を任せることを決めたんだ。ガキ大将みたいなヤツに国の舵取りを委ねたんだ。本当にがっかりだ。
また現在日本で絶賛公開中の『ソーセージ・パーティ』の元凶(?)とも言えるジャド・アパトー。
After the wonderful Obamas it is going to be horrifying to see that awful family in the White House. It’s like a John Waters movie. t.co/9sUjQcw8jV
— Judd Apatow (@JuddApatow)
みんな大好きだったオバマの後にホワイトハウスにやってくるのはアノ忌々しい家族だなんて。これじゃあ、まるでジョン・ウォーターズの映画みたいじゃないか
ということでジャド・アパトーは『ピンク・フラミンゴ』を念頭にトランプ一家を「世界で最も下品」な一家と認定しているようです。
また『TED』の生みの親で下品さではこちらも負けていないセス・マクファーランドもガクブル状態です。
Some didn’t like Bush. Some didn’t like Obama. But this is different. Forget dislike. Many are genuinely fearful now. This is new.
— Seth MacFarlane (@SethMacFarlane)
ブッシュが嫌いなヤツもいたし、オバマを嫌いなヤツもいた。でも今回は全く違う。好き嫌いは忘れろ。今ではみんなが本当に恐ろしい事態に直面している。これは誰も経験したことのないことだ。
もちろんここでセスが「恐ろしいこと」と表現するのは、マイノリティたちへの迫害が現実味を帯びてしまったからです。イスラム教徒やメキシコ移民だけでなく性的マイノリティや女性たちが感じる危機感は想像以上に切迫しているようです。
またトランプの無政策ぶりや無理解ぶりへの怒りを表したのは『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の監督アダム・マッケイ。
LET ME SAY IT AGAIN: OUR NEW PRESIDENT DOESNT BELIEVE MAN MADE CLIMATE CHANGE IS REAL.
THIS IS CATASTROPHIC#ElectionNight
— Adam McKay (@GhostPanther)
もういちど言わせてくれ。俺たちの新しい大統領は気候変動なんてデタラメだと信じている男だぞ。これこそ大災害だ。
確かにトランプのアメリカ第一主義を前にしては気候変動やら人権なんて下の下の優先度でしょうね。
一方、今回の決定にハリウッドの女性たちは深い絶望を抱えているようです。
I want to quit life.
— Rashida Jones (@iamrashidajones)2016年11月9日
『ソーシャル・ネットワーク』のラシダ・ジョーンズは率直に「人生オワタ」とツイート。
I am in tears
— Ariana Grande (@ArianaGrande)2016年11月9日
アリアナ・グランデは「号泣」なのだそうです。
またアメリカ人ではないですが『ハリー・ポッター』の原作者J・K・ローリングは連帯を促しています。
We stand together. We stick up for the vulnerable. We challenge bigots. We don’t let hate speech become normalised. We hold the line. t.co/ro9AkRSc9Q
— J.K. Rowling (@jk_rowling)2016年11月9日
みんなで連帯しましょう。我々は弱きものと共にいます。差別主義者に立ち向かいましょう。ヘイトスピーチを当たり前のものになんてさせません。彼らの好きなようにはさせない。
そしてこんな状況にギャグしか言えないのは「マット・デイモンとヤっちゃった」でも有名なサラ・シルバーマン。
When do we start googling “What is Brexit?”
— Sarah Silverman (@SarahKSilverman)2016年11月9日
イギリスのEU離脱が決定した後「EU離脱」でグーグル検索するイギリス人が大量発生したのにかぶせて「ブレグジットって何?からはじめるの」と揶揄。イギリスを笑ったアメリカ人が本当のジョークだったというオチですね。
なかでも強烈だったのがマイケル・ジャクソンの娘パリス・ジャクソンのツイートです。
— Paris Jacksoη (@ParisJackson) 2016年11月9日
もう何も言えないですね。
とまあ、色々と探っているだけで嫌な気分になっていますが、個人的には今回の大統領選ではメディアの意義について考えざるを得ませんでした。隠れトランプ支持者とかそんなの前から言われてきたことで、予想ベースにも加えられていたはずなのに結果は見事に大外し。これではトランプの「能無しマスコミ」という罵りを自ら証明してしまったも同然です。
特にCNNの失態ぶりは長く尾を引きそうです。
いずれにせよ第45第アメリカ合衆国大統領はドナルド・トランプに決定です。マーケットも敏感に反応しましたが、まだトランプ劇場ははじまったばかり。決して快くはありませんが、アメリカがこれからどうなっていくのか大変興味深いのも事実。この2016年11月8日という日は歴史に残る1日となること間違いないでしょう。
ドナルド・トランプの大統領就任式は2017年1月20日です。ここでも何かが起きそうです。
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