『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が全米で最も権威ある映画賞のひとつであるナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(米国映画批評会議賞)を受賞。アカデミー賞への期待が膨らむ。
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の最優秀作品賞は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
ジョージ・ミラー監督作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が2015年度のナショナル・ボード・オブ・レビュー賞作品賞を受賞しました。数ある映画賞のなかでも古い歴史と権威からアカデミー賞の前哨戦ともされている賞です。
以下に主要賞受賞リストを掲載
作品賞:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
監督賞:リドリー・スコット『オデッセイ』
主演男優賞:マット・デイモン『オデッセイ』
主演女優賞:ブリー・ラーソン『Room』
助演男優賞:シルベスタ・スタローン『クリード チャンプを継ぐ男』
助演女優賞:ジェニファー・ジェイソン・リー『The Hateful Eight』
脚本賞:クエンティン・タランティーノ『The Hateful Eight』
脚色賞:ドリュー・ゴダード『オデッセイ』
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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はオスカーを取れるか?
来年開催されるアカデミー賞が近づくにつれて議論を巻き起こしているのが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はオスカーの対象となるのか、というもの。もちろん2015年に全米で劇場公開された映画全てが対象なわけで『マッドマックス 怒りのデス・ロード』もまたその資格を充してはいるが、なかなか声にはしないものの相当数の会員がアカデミー賞の権威の質に「アクション映画」は不釣り合いだと考えているとも言われる。
一方で今年アカデミー会員に選ばれたエドガー・ライトはどこまで本気かわからないが「全部門、ドキュメンタリー部門までもマッドマックスに投票する」と公言しており、また米ワーナー・ブラザーズも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をロビーイングで強力に後押しするように、この作品の魅力に十分気がついている人たちは本作がただの「アクション映画」ではなく、例えばフェミニズムの側面でも大変優れた作品であることを訴えている。
2008年度のアカデミー賞では『ダークナイト』がノミネートからも外され大きな話題となった。それまでアメコミ原作映画が作品賞の水準に関わってくることも珍しく、当のワーナー・ブラザーズも候補作に推薦していなかった。しかしこの候補選定が問題視され、翌年からアカデミー賞作品賞の最終候補作はそれまでの5本から10本に倍増することになった。
現状では『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が作品賞にノミネートされることはほぼ間違い無いだろう。ジョージ・ミラーもそしシャーリーズ・セロンにも期待がかかる。
そして今回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞を受賞したことも影響を与えるだろう。本賞はアカデミー賞のように映画関係者のみが会員である賞とは違い、多くの大学教授やジャーナリストも含まれており、時にはミステリアスとも言われる存在だが、運営母体は映画界における世界最古の団体でもある。
「本番」の第88回アカデミー賞は現地2016年2月28日に行われる。
参照:collider.com/mad-max-fury-road-national-board-of-review-2015-awards/
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