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映画レビュー|『モンスター・ホテル2』

前作から7年後、ドラキュラと人間の間に生まれた可愛い孫を巡っての大騒動を描く『モンスター・ホテル2』のレビューです。今作からは人間も宿泊できるようになったモンスター御用達ホテルで描かれる「ドラキュラも辛いよ」というお話。

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『モンスター・ホテル2/Hotel Transylvania 2』

全米公開2015年9月25日/日本公開2016年2月20日/アニメ/89分

監督:ゲンディ・タルタコフスキー

脚本:ロバート・スミゲル、アダム・サンドラー

声の出演:アダム・サンドラー、セレーナ・ゴメス、サンディ・サムバーグ、ケヴィン・ジェームズ、メル・ブルックスほか

作品解説

オリジナル版ではアダム・サンドラーや歌手のセレーナ・ゴメスなどが声優を務める人気3Dファンタジーアニメの第2作。舞台は前作から7年後のモンスターたちの社交の場「モンスター・ホテル」。ドラキュラ家の箱入り娘・メイヴィスと人間のジョナサンがついに結婚し、息子・デニスの誕生にドラキュラも大喜び。デニス5歳の誕生日にメイヴィスはドラキュラの父・ヴラッドを招待するが、ヴラッドは人間嫌いの古いタイプのモンスターだった。日本語吹き替え版も山寺宏一、川島海荷、藤森慎吾らが続投し、新キャラクターとなるドラキュラの父ヴラッド役を稲川淳二が担当。

引用:eiga.com/movie/83120/

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レビュー|親子で笑えるバカ騒ぎ

本国アメリカではアダム・サンドラーとセリーナ・ゴメスの声優起用もあって前作に引き続きヒットを飛ばした『モンスター・ホテル2』だが、日本では劇場公開されても一切話題にならなかった前作同様にそもそもヒットさせる気はないようで、限定公開後一ヶ月ほどで円盤リリースも決定するという不思議な存在感を発している。

舞台はモンスター以外にも人間にも解放された「モンスター・ホテル」。前作ではその「モンスター・ホテル」のオーナーであるドラキュラ(アダム・サンドラー)の一人娘メイヴィス(セレーナ・ゴメス)と人間の青年ジョニーとの恋愛を軸に親子の自立と種を超えた友情を、馬鹿騒ぎ形式で描いたが、基本的な流れは続編でも一緒。

ドラキュラのメイヴィスと人間のジョニーの間に生まれ、すくすくと成長するデニス。でも彼にはドラキュラの証である鋭い犬歯がなかなか生えてこない。祖父となったドラキュラはそれが心配で仕方なく、なんとかデニスがドラキュラとして覚醒するように試行錯誤するのだが、どれも上手くいかない。それどころかデニスを人間として育てようと、メイヴィスはジョニーの実家のあるカリフォルニアに引越しを計画していることも判明。デニスは人間なのか、それともドラキュラなのか。そこにデニスの曽祖父に当たる人間嫌いで知られる伝説のドラキュラ、ヴラド(メル・ブルックス)も加わり、大騒動へと発展していく。

Adam sandlers hotel transylvania 2 has a record breaking weekend at the box office

人間なのか、それともモンスターなのか、という設定もピクサーやディズニーなら真面目なテーマとして昇華しそうなものだが、本シリーズは至ってシンプルに「家族揃って笑いましょう」という目的で作られているので、何も斜に構える必要もない。

アダム・サンドラーが声優をするだけあって、子供向け「馬鹿騒ぎ」映画と思ってもらえれば間違いはないだろう。事実ほかの声優陣にもケヴィン・ジェームズ、スティーブ・ブシェミ、デヴィッド・スペードと『アダルトボーイズ青春白書』な面々が勢ぞろいしている。普段から「大人になりきれないおっさん」を演じてきている連中なだけあって、説得力は抜群だ。特に物語の前半部での、デニス少年をドラキュラに確変させるための試行錯誤に次々と失敗していく、ドラキュラを始めとするフランケンや透明人間、ミイラに狼男のドタバタは『アダルトボーイズ』シリーズと何も変わらない。それでも『ジャッカス』なんかと違ってアダム ・サンドラー周辺のバカおっさんたちは最低限の常識はわきまえているので親子でも安心して見ていられる。

そして本作には大親分という役どころでメル・ブルックスが声優を担当するドラキュラが登場するのだが、彼はハリウッドのコメディ界の大御所で、アダム・サンドラーのようなユダヤ系コメディアンにとってまさに父親のような存在であり、過去には『ヤング・フランケンシュタイン』や『レスリー・ニールセンのドラキュラ』という本シリーズを彷彿とさせる「ユニバーサル・モンスターズ」のパロディ映画も作っている。こういった配役もなかなか気が利いている。

本当はこういう映画はハロウィーン付近に公開されるべきなのだが、日本の配給は本作の製作陣ほど気が利いていないのが残念だ。

また前作を見ていなくても別に問題はないと思うが、折角なら予習しておくといいかもしれない。前作より飛び抜けて面白いということも、取り分けダメになったということもなく、あくまで現状維持の面白さ。そして何より本作の美点とは89分という長さ。コンパクトに収まった映画はそれだけで価値がある昨今、凝縮された笑いを堪能できます。

『モンスター・ホテル2』:

La et mn hotel transylvania 2 review 20150925

ということで『モンスター・ホテル2』のレビューでした。この89分という長さは素晴らしいです。長い映画もいいですが、90分でしっかりと完結させるのもプロの技。その点で好印象な一作です。あと日本語吹き替えではメル・ブルックスの役を稲川淳二が当てるということでこれは素晴らしいアイデアですね。たぶん日本で観る分には吹き替えということになるのでしょうが、セレーナ・ゴメスが歌うラストとかはどうなるんでしょうか。気になる方は是非劇場で。以上。

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モンスター・ホテル2
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