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映画レビュー|『ソンビスクール!』イライジャ・ウッド主演

生徒殺しの免罪符、ゲット!イライジャ・ウッド主演のホラー・コメディ『ゾンビスクール!』のレビューです。突如、小学生がゾンビと化した小学校で、教師たちがゾンビ化した我が生徒らに教える最後のサバイバル授業。生徒とはいえゾンビはゾンビ、容赦はいらんのだ。

Cooties poster

『ゾンビスクール!/Cooties』

全米公開2015年9月18日/日本公開2016年2月13日/ホラー・コメディ/88分

監督:ジョナサン・ミロット、キャリー・ムルニオン

脚本:リー・ワネル、イアン・ブレナン

出演:イライジャ・ウッド、アリソン・ピル、レイン・ウィルソン、ジャック・マクブレイヤーほか

作品解説

ゾンビと化した子どもたちと変人だらけの教師たちが繰り広げる壮絶な戦いを描いたゾンビコメディ。小説家の夢をあきらめ、母校の小学校の臨時職員として働きはじめたクリント。しかし登校初日から、生意気な子どもたちや変わり者ばかりの同僚たちに翻弄されてしまう。その日の給食は子どもたちが大好きなチキンナゲットだったが、食べ終えた生徒の様子がどこかおかしい。やがてその生徒はゾンビとなって周囲の子どもたちを次々と襲撃し、校内は瞬く間にゾンビだらけになってしまう。教師たちはすぐに学校を閉鎖し、凶暴なキッズゾンビたちに立ち向かう。

引用:eiga.com/movie/81073/

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レビュー|生徒殺しの免罪符、ゲット!

ゾンビ映画もなかなか辛い。ゾンビと恋愛したり、シュワちゃんがゾンビの娘に悩んだり、ゾンビのビーバーに襲われたりとゾンビ映画の個性というのはその内容よりも設定に委ねられているのが現状だ。

イライジャ・ウッド主演の『ゾンビスクール!』も設定ありきのゾンビ映画で、内容に関してとやかくいうのは野暮なのかもしれない。

イライジャ・ウッド演じるクリントはホラー作家になることを夢見てニューヨークを目指すも認められず、人知れず故郷に戻り臨時の教師として働き出す。その初日、いきなり授業中にある生徒がクラスメートの顔を食いちぎるという事件が勃発。そして間もなく、生徒たちによる共食いは倍々ゲームで広がっていき、食われた生徒はゾンビとなり他の生徒や教師を襲いかかる事態に発展してしまう。

教員室に閉じ込められた個性的な教師たちは突然のゾンピパニックにうろたえながらも、学校をロックアウトし籠城作戦に突入する。それでも小学生ゾンビは増えに増え、途中に日本人の忍者用務員も加わり、学校からの脱出作戦が実行されるのだった。

Cootiesmovie3

本作のゾンビ映画としての個性とは、ゾンビになるのは小学生だけということだろう。原題の『Cooties/クーティーズ』とは「ノミ」を意味しアメリカの小学生らの間では、日本でいうところの「バイキン」や「ギッチョ」と同じように、特にイジメの現場で使用される。日本では指をクロスして「ギッチョバリア!」などというのが昔流行ったが、アメリカでは「サークル、サークル、ドット、ドット」と言えば「クーティ・ショット」という武器を手にいれることができ、バイキンから身を守れることになっているので機会があれば使ってみよう。きっと冷たい視線をもらえるだろう。

一応本編ではなぜ小学生しかゾンビ化しないのかということも説明されるのだが、そんなもんはあくまで後付けで、本当の理由は公明正大にクソガキどもぶち殺したかったからに過ぎない。例えクソ生意気なガキであっても、手を出そうものならPTAやら教育委員会が騒ぎ出すのは日米も同じ。それならば奴らをゾンビにすればいい。そうすれば例え頭をかち割ろうとも誰からも文句は言われない。

ということで全編に渡って微笑ましくもグロい描写のオンパレードとなっている。グロいだけでなく不謹慎極まりなく、ゾンビの小学生が誰かの生首でドッジボールしたり、 はらわたから引きずり出した腸で縄跳びしたりする一方で、子供殺しの免罪符を手にした教師陣も容赦なくゾンビの教え子どもを血祭りに上げていく。

本作の魅力とはそういった不謹慎さにあり、子供たちがゾンビ化するなかでも自分のことばかり考えている教師陣のワガママぶりと相成って、徹頭徹尾、非教育的な映画となっている。学校を舞台にした作品としては異例なまでの不謹慎ぶりだ。

でも言い方を変えれば、それだけとも言える。前述したが設定ありきで物語が進行するため、内容の部分ではかなり薄い作品となっている。同時期に観たボーイスカウトたちがゾンビと戦う『スカウツ・ガイド・トゥ・ザ・ゾンビ・アポカリプス(原題)/Scouts Guide to the Zombie Apocalypse』と比べても、物語部分が弱いという印象だ。

でもこういう映画を観る人(自分も含め)はポップコーンでもボリボリ食べながら暇つぶし程度の作品を求めているのだろうし、その点においては平均点を軽く超えている作品ともいえる。『ロード・オブ・ザ・リング』ネタや、脳みそが筋肉だった80年代のアクション映画へのオマージュがあったり盛り沢山な88分だ。

特にイライラのたまった先生なんかには是非ともオススメしたい一作だ。

『ゾンビスクール!』:

Cooties

ということで『ソンビスクール!』のレビューでした。日本通のイライジャ・ウッドがプロデュースも兼ねていることもあり、突如意味不明な忍者用務員が出現したり「のり」が出てきたりと何ともカオスな小学校が舞台となっています。そしてゾンビとなる子供も子供なら、教師たちもロクでもない連中ばかりで好印象です。でもやっぱり中身が薄いです。もうちょっと物語部分でのひねりが欲しかったというのが率直な意見。日々子供関係でストレスを抱えている人にはオススメですし、別にストレスがない人にもオススメです。以上。

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ゾンビスクール!
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